演奏会♪

毎日「早くやりなさい」「ちゃんとやりなさい」と注意ばっかりされながら習っていたピアノ。

言われるのは嫌だったけど、ピアノそのものは好きだった。
音楽が、好きだった。

アオにバレエを習わせたがった父さんも、音楽は好きだった。
アコースティックギターなら少しだけひけたから(ちょうどね、時代的にも流行りだったしね)、
父さんのギターとアオのピアノで合奏っぽいことをよくやってた。

母さんも音楽は好きだけど楽器はできなかったから、どうしてたっけな。
タンバリンとかカスタネットとかやってたかな。

禁じられた遊び、とか、
バラが咲いた、とか、
そういう曲をやったのを覚えてる。

なんてことはない、家族のひとこま。

特別

アオの母さんは、アオが小さい頃に口癖のように言っていたこと。

「母さんは、普通のお母さんとは違うのよ」。

だからアオは、母さんは特別なんだと思っていた。

確かに母さんは何でも知っていたし、間違いはしないし、きちんとおうちのこともしてくれるし、
子供特有の「自分の親は絶対」感もあって、
だから母さんは完璧で特別な人だと信じていたんだね。

母さんの中には、親は常に子供の見本でなくてはいけないっていうのがあったんだと思う。
それにね、専業主婦とか良妻賢母みたいなのが主流だった時代だもの。
当然のようにママ友的コミュニティもあっただろうし、
そういうのが嫌いな母さんが、そういうのを好んで集まる「お母さん」たちとは違うのよ、と主張したくなる気持ちもよくわかる。

アオがそういうの、苦手だからさ。

ただね…それがあまりにも「完璧な母さん」像になりすぎちゃってね。
のちのち大きな反動になっちゃうんだけど…

その話はまたいずれ。

あ、ちなみに今現在にね、母さんに
「母さんは普通のお母さんとは違うのよって言ってたよね?」
と聞いても、
「そんなこと言ってないし、言うわけないじゃない」
と言われたよ(笑)

ゆで卵

何歳くらいの時だったかな。
もしかしたら小学校に上がってたかも知れないけど。

家族三人でハイキングに出掛けた。

頂上?についてお弁当を広げていた時のこと。
すぐ隣でお弁当を食べていた別の家族のお母さんが
「あらら!」
とすっとんきょうな声を上げた。

なんだろうと思って振り向いたら、お母さんの手には殻の割れた生卵。
どうやらゆで卵のつもりで生卵を持ってきちゃったみたい。

大笑いの隣の家族。
生卵は水筒のコップに入れて、みんなで飲んでいた。

それを見ていたアオの母さん。
「いいわね。あれがうちの父さんだったら、なにやってんだ!って怒るよね」
って。
アオは苦笑いで笑ったけど。

今思えば、冗談でもそんなん言わない方がいいのにね。
父さんの性格的にね、拗ねるだけだからさ。

そんなアオの物語、まだまだ続きます。

ゆるりとお付き合い下さいな。

こまりごと。

数日前。
突然、弁護士名で封書が届いたの。
前にお仕事でお付き合いのあった人。

お互いの話し合いと合意の上でいろいろやってきたはずなのに、
関係を解消してから半年ちょい、
なんの予告もなしに内容証明郵便だって。

誰かにそそのかされたのかな。
この弁護士が勝手にやったのかな。

そんなふうに疑いたくなるくらい、アバウトで突っ込みどころ満載の内容。
でも本人に確認したくても
「本件については弁護士へ問い合わせろ」
って書いてあるから、できないのよね。

アオとしてはね。
一緒にやり始めた時から、相手の意思を尊重して、
要望があれば最大限に協力して、
お互いに成長していける努力をしてきたつもりだったんだけどね。
言いたいことがちゃんと言える環境もあったはずなんだけどね。

関係を解消するってのも相手の希望で決まったことだしね。

なのにこの展開…正直、残念のひとことだよ。

結局はお互いの意思の疎通ができてなかったってことかな。
相手方からアクションしてきた以上、こちらもリアクションしないわけにいかないもんね。

さて、あの支離滅裂な要望書、どこからどう対応していこうかしら。

本の虫

テレビは見たい番組があるときに点けて、番組が終わったら消すもの。
アオはずっとそういうものだと思っていた。
母さんも父さんも、そういう人だったから。

だから大きくなって独り暮らしのカレシの家や友達の家に行った時に驚いた。
なんで、家に着いたら電気を点けるのと同じようにテレビもつけるの?って。

けど同時に、学校のみんながあんなにもテレビの話をしていた理由もようやくわかった。
みんなそれだけ、テレビを見る生活をしてるんだ、って。

母さんはNHKの教育番組でさえ、ほとんど見せてくれなかった。
自分が子育てしていて思うけど、テレビを見せない育児って、大変だよね。

アオはテレビを見せてもらえないから、ひたすら本を読んでた。
本が読めるようになってからはそれでもなんとかなったのかもだけど、それまでは母さん、家事をするときにアオをどんな方法で大人しくさせてたんだろうね?
きっと今聞いても覚えてないだろうね(笑)

とにかくそんな中で育ったアオは、本の虫だった。
幼稚園に行くために着替えている途中でも本を読んでいて、早くしなさい!って母さんに怒られていたよ。

そんなアオの物語、まだまだ続きます。
ゆるりとお付き合い下さいませ。